人間の連想というものは不思議なものですね。
知り合いとした他愛のない話から大昔の家族旅行を思い出しました。
昔の話で恐縮ですが、お話したいと思います。
息子が11歳で小学6年生の時、奥さんと3人でロサンゼルスへ行くことにしました。今から25年も前の話です。仕事で海外に行くことは多かったですが、家族で行ったのは2回程しか無かったのですから割と珍しい出来事です。
家族3人の珍道中が始まりました。成田〜LAX間は確か10時間位かかります。飛行機はエコノミークラスで膝が痛かったのを憶えています。飛行機って離陸してすぐは、あと何時間かかる?「あーあ、長いな〜!」ばかりです。
その頃の機内食は不味いしエンタメも無いので、ビールを飲んで寝るしかありませんでした。それでも疲れて寝ると「おっ?あと2時間!」窓からアラスカ付近の陸地が見えるようになります。
ロスのダウンタウンにある庶民的なホテルを予約していて、ここまでは順調にチェックインできました。ロスの観光地をいくつか回るつもりで計画を練っていました。ユニバーサルスタジオとかハリウッドとかですね。
その時、奥さんが不思議なことを言い出しました。「ウィンドミルが見たい!」私は「はっ?ナニソレ?」奥さんは突然変なことを言い出す「不思議ちゃん」という1面も持ち合わせています。
詳しく聞いてみると、ロス市街から車で1時間以上もかかる所にある風力発電設備のことでした。場所はパームスプリングス、東方向の砂漠地帯で強風の地域です。樹木のない山に数百本の発電機が立ち並んでいるそうです。
奥さんはそれを何かで見てから頭から離れないそうで「どうしても見たい!」と1歩も引きません。私は「危険」を感じましたし、観光客が行く所とも思えません。電車やバスも無いみたいなので行くのも難しいです。
私は「少し待って」と言って考えていると息子が「あんなに行きたがってるなら連れて行ってあげたら」と子供らしくない生意気を言いました。しかしこれで私は「それじゃあ、行くか」と決心をしました。
安全な方法は「タクシーしかない」と考えた私は、信用できる運転手をホテルのコンシェルジュに紹介してもらい交渉を始めました。私のつたない英語で「More cheaper」とか「Discount please」とか大変でした。
ほぼ1日タクシーを借り切るので、先に金額を決めないとボラれる場合もありますからね。当日8時にホテルに迎えに来てもらい家族3人は後ろに座ります。陽気な運ちゃんは話しかけてきます。
世間話ですが、気を悪くしないように注意して対応しました。これが結構、脳を使うので気疲れします。なのであっという間に目的地に近付きました。丘の上を見上げるとものすごい本数の風力発電の柱が立ち並んでいます。
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