トヨタは2020年1月7日にラスベガスのCES 2020の会場で、ヒトとあらゆるモノやサービスがつながる実証都市「コネクティッドシティ」のプロジェクト概要を発表しました。
トヨタは網の目のように道が織り込まれ合う街の姿から、この街をWoven City(ウーブンシティ)と名付け、初期段階では、トヨタの従業員やプロジェクトの関係者をはじめ2000名程度の住民が暮らすことを想定しています。
なぜ豊田章男社長はTOYOTA Woven City (ウーブンシティ)を創るのか?
私なりに考えてみました。
それではどうぞ〜。
トヨタが裾野市で、BIG/ビャルケインゲルスグループの設計で進める実験都市「Woven City/ウーブンシティ」が2月23日着工。2025年までに入居を開始し、まず子育て世代、高齢者、発明家ら約360人が住み、将来は2000人以上が住むヒト中心の街づくり実証プロジェクト。https://t.co/kKN0c4USbz pic.twitter.com/J58PG26Xlk
— japan-architects (@JapanArchitects) February 23, 2021
【2月23日】トヨタ未来都市「ウーブンシティ」 いよいよ着工 - Yahoo!ニュース https://t.co/eJBNZJXqLq
— 世界四季報 (@4ki4) February 23, 2021
責任者はトヨタの次期社長候補大本命です https://t.co/T4AE1fuNnH
TOYOTA Woven City (ウーブンシティ) 公式サイト
2年前にトヨタ発表のニュースを聞いた時、私は「???」でした。トヨタは自動車メーカーなので、自動車産業の延長線上に街そのものを創ることもあるかも知れませんが「単なる話題作りなのかな〜?」と思っていました。
でも公式サイトや豊田章男社長のコメントを聞いているうちに「これは単なる話題作りじゃあ無いな〜!」と思い始めました。むしろ今後のトヨタが生き残るためにグループ全社の知恵を集結した最優先プロジェクトじゃないのか?そんな予感がしてきました。
理屈の話が多くなったので、ここからはシンプルに話したいと思います。
ある日のネット動画で堀江貴文さんが分かりやすく説明してくれました。
私はジグソーパズルの全部のピースがピタッとハマったような気分でした。
はじめに、日本の自動車メーカーは世界の国から狙われている。トヨタ、日産、ホンダは世界のメーカーから邪魔ものと見られてる。それは日本メーカーの作るガソリンエンジン車が優れているからだと言います。
自動車産業が日本の経済成長をけん引してきたんですが、ガソリン車の部品点数は膨大です。エンジン、シャーシ、ミッション、ギアボックス、電気系統等など数え切れない程の複雑さでしょう。中でもエンジン燃焼が問題で、その詳細な解析はスーパーコンピュータでもシミュレート出来ないそうです。
例えば、燃費をあげたい時は何度も燃焼実験を繰り返すしかないようです。他国も実験を重ねますが、日本より歴史が浅いのでなかなか簡単には追いつけないのが現実です。そこへ現われたのが ” 地球温暖化防止 ” です。
CO2排出問題、Carbon Neutral など地球を守る環境保護の流れです。日本のメーカーに追付き、追い越す絶好の機会です。これを有利にしたい世界の企業は一気に電気自動車にシフトしました。
電気自動車 (EV) はガソリンエンジン車より簡単に作れます。EV車 は部品点数も少なく極端に言えばモーターとバッテリーとコンピューターだけです。世界から優秀な部品を調達するだけです。製造・開発が必要ありません。
まさに車のイノベーション(技術革新)です。日本が長年培ってきた技術も不要で他業種からも次々と参入しています。それによりトヨタの関連会社や多くのパートナー企業の仕事も激減することになるでしょう。
環境、EV Innovation、政治力、すべてが日本メーカーにとって不利な流れです。
テスラ モデル3 ならベースグレードでも400km以上、ロングレンジを選べばより安心してドライブを楽しめます。https://t.co/Dk0BdJSyWq
— Tesla Japan (@teslamotorsjp) November 6, 2021
地球環境保護という ” 錦の御旗 ” をかがけて世界中の企業と政治がEV開発を押し進めています。あの Apple社のEV車も発表が近いという噂もあります。
おそらく今後の自動車産業において EV化 と自動運転の2本柱は避けて通ることは出来ないでしょう。テスラや中国メーカーの評価はあがる一方でしょう。日本人としては悔しい限りです。
そんな状況の中、トヨタが考え出した作戦が…。
TOYOTA Woven City なんだと思います。
(ウーブンとは網目のように道が重なり合う意味)
豊田章男社長はコメントしています。「トヨタブランドは今後ハイブリッド車(HV) プラグインハイブリッド車(PHV) 水素燃料電池車(FCV) 電気自動車(EV)を投入していきます。その総てが本気です。」
ホリエモンさんの話ですが、世界で水素エンジンを開発してるのはトヨタだけだそうです。水素エンジンはガソリンエンジンの技術が多く使われているので短期間で開発が可能です。問題は水素の安全性と水素ステーションの供給システムです。
水素を使ったエンジンは世界から無視され、全く相手にされていないのが現状です。世界の眼は革新的なEVの開発以外は見えていないのだと思います。
ではなぜトヨタはあえて孤独な ” 茨の道 ” を行くのでしょうか?
おそらく燃料電池車(FCV)を捨てたくないのでしょう。活かしたいのでしょう。
TOYOTA Woven City は実証実験都市です。既存の都市では不利な水素燃料電池車(FCV)も都市ぐるみで水素インフラを設計すれば解決できる。この街では都市全体の発電も水素でまかなう構想です。すでにENEOS(エネオス)を水素パートナーとして共同開発しています。
都市はカーボンニュートラル素材で作られ屋根には太陽光パネルが付けられます。ヒトが快適に暮らせる緑豊かな環境を目指します。またここでは商業輸送、産業車両、鉄道、船舶、都市の発電までも水素によって作られるそうです。
この都市の検討には当然 EV車の対応も組み込み済みだと思います。トヨタは ” Woven City ” の中でHV・PHV・FCV・EVの4車種を走らせようとしてるのだと思います。
もしトヨタが全車をEV化すると打ち出せば、トヨタグループ各社、関連企業の膨大な数の従業員が職を失うことになります。これがEV車だけに出来ない理由ではないかと考えます。トヨタは ” Woven City ” によってパートナー企業と従業員を守る事ができる。そう考えたのではないでしょうか…。
今後50年間、トヨタの基盤を確かなものにして、グループ全体を次世代型に変革する。そして世界の競合たちと互角に渡り合える。豊田章男社長はそんなトヨタの姿を夢見たのではないでしょうか。
あくまでも想像ですが…。
現在も急ピッチで都市整備が行われています。そしてユニークなアイデアと働く人材を広く募集しています。
当面はトヨタ社員や海外からの研究者が住み、そして約2000人の居住者が予定されています。またこの都市の住民も募集しています。こんな未来都市にぜひ住んでみたいと思ませんか?
2025年のオープンが楽しみですね。
年齢制限はありますかね〜?
それでは、また~。
それでは、また~。
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