映画「哀れなるものたち」を見るために久しぶりに日曜の渋谷に行ってきました。 上映劇場はパルコの「ホワイト・シネクイント」WHITE CINE QUINTO すごい人出で歩くのも苦労するほどでした。
ですが、劇場の中は程よい人数で快適に見ることが出来ました。さすがにパルコ系は細かい所まで気配りが出来ていましたね。じつは最近の映画館はデジタル上映 (DCPシステム) なのでフィルム上映ではありません。
映画「ニューシネマパラダイス」みたいな古き良き映写室はありません。そんな思い出も懐かしいのですが、その代わり劣化のない画質で安定して見れるんですね。興味がある方はDCPシステムを調べてみて下さい。
それでは、どうぞ~。
公式サイト:「哀れなるものたち」 Poor Things
劇場公開映画「哀れなるものたち」2023年
個人的に今年暫定マイベスト映画の「哀れなるものたち」がディズニー+に来るそうな。
— 廃ᒼᑋªⁿ✿/SIGNALPEST (@ningentaiho) April 18, 2024
自死した女性の肉体に赤子の脳を移植し蘇生と言う、あらすじだけ読むと残酷なホラーかと思いきや誕生した彼女が遥かな旅を通じてアイデンティティを手に入れる物語。酷く哀れで愛おしい世界感。超おすすめ。 pic.twitter.com/wQLrtjinVW
第96回アカデミー賞は、映画「オッペンハイマー」とこの映画「哀れなるものたち」がほとんどの賞を取るという結果でしたね。映画「哀れなるものたち」の監督はヨルゴス・ランティモス。ギリシャ人です。
アカデミー主演女優賞はエマ・ストーン。映画「ラ・ラ・ランド」に続いて2度目の受賞です。映画「スパイダーマン」の時は「眼の大きな女の子」でしたが、今は成長して堂々とした大女優のオーラを放っていますね。
< 総合評価・あらすじ >
とにかくユニークで驚きの映画でした。ここ1年の「私のベスト1」と言えます。ジャンルは「SFコメディ」なんですが、段々と笑うよりも「映画に引き込まれます」です。個人的には「圧倒的に美しく衝撃的な作品」でした。
(139)【哀れなるものたち】観た pic.twitter.com/0rVEdgWU0F
— 🍣明日香🏀 (@asuka_dayo_710) April 18, 2024
天才的な外科医・研究者のゴッドは自宅にベラという知能が未発達の女性を住まわせていて彼女の研究をしています。じつはベラは「自殺した女性」でした。さらに彼女のお腹には「赤ちゃん」がいたのでした。
なんとゴッドは「赤ちゃんの脳」を死体の脳に移植したのです。移植は成功してベラという「脳は赤ん坊、身体は成人」の女性が誕生したのです。物凄い速度で成長するベラは言葉を覚え、性の快感も覚えて行きます。
「世界を知りたい」という好奇心に魅了されたベラは弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)に誘惑され2人で旅に出てしまいます。旅の経験と成長するベラが例えようもなく美しく描かれています。
なので、非常に高い評価の5.5です。(5点満点で)
< おすすめポイント >
すごく特殊な設定ですが、成人女性に胎児の脳を移植した訳です。どういう事が起きるかと言えば、前半部分の見た目は大人ですが幼児みたいな言動で驚かされます。凄い速度で成長してどんどん洗練された大人になります。
Film.18 【哀れなるものたち】
— レドネク@好きなもの (@movie_redneck) April 21, 2024
これまた気色の悪さを感じる映画。
序盤の白黒映像とカラー映像の使い分けが素晴らしい…!
そして衝撃のラスト。「メ〜」じゃないよ。#映画#映画紹介 pic.twitter.com/n2PIWnjYLC
つまり「女性の一生」の濃密な人生を短時間で見せられている訳です。エマ・ストーンの凄さは、幼児性の表情と大人の表情の両方をリアルに見事に描いているところです。ほんとに凄い演技です。
特に中盤「セッ◯スの快感」を覚えたシーンは壮絶です。早い話が「ヤりまくり」です。この作品は「R18」なので、良い子の皆さんは見られません。ですがシニアの方はOKなので是非どうぞ!
当然、エマ・ストーンは身体を張った演技なので、なんと「丸見えです」。彼女は本作のプロデュースにも参加しているので凄い打込みようです。ヨルゴス・ランティモス監督と本作に惚れこんで全力で挑んだんですネ。
モノクロの世界も凄く綺麗なんだよね。
— lily (@0817_lily) April 17, 2024
色の温度がわかるというか…
カラーとモノクロ両方使う映画あるけど、哀れなるものたちがずば抜けて綺麗 pic.twitter.com/G4cWm338b0
< 印象に残ったシーン >
序盤から圧倒されまくった点は、衣装と美術セットの世界観と美しさが際立っていたことです。前半舞台のリスボンは「現代・過去・未来」のどれでもない世界でリスボンなんですが全く別の惑星の都市かも?と感じたほどでした。
ベラが旅立つ前までは、ほぼ全てがモノクロ映像でした。このモノクロが見事でした。カメラ移動、アングル、レンズワークが完璧でした。久しぶりに感じたんですが、モノクロなのに「私は鮮やかな色彩」を感じていました。
これは監督ヨルゴス・ランティモスと撮影監督ロビー・ライアンの技術の賜物だと思うんですが、ヨルゴス監督の前作「女王陛下のお気に入り」の撮影監督も担当していました。私でも「その共通点」はハッキリ分かりましたよ。
彼はアイルランドの首都ダブリンの出身だそうです。ギリシャ人の監督とアイルランド人がコンビを組んでアカデミー賞を獲った訳です。まさに「映画産業のグローバル」ですね~。
映画『女王陛下のお気に入り』
— むしゅ (@mushushu001) April 13, 2024
18世紀イギリス、アン女王に仕える女官と侍女の戦い。
これめちゃくちゃ面白かった。
演技凄いし、美術もものすごく良い!
ちょっとだけ史実勉強してみたから結構分かりやすかった。
ヨルゴスランティモス作品これで2作目。
早く哀れなるものたち観たいなぁ…。 pic.twitter.com/ApkJpxyJbR
本作「哀れなるものたち」現在も劇場公開中ですが、早くも「Disney+」にて今年4月24日から有料配信がスタートしています。こんな事は今までなかったと思います。映画業界の構造が塗り替えられているように感じます。
何だかこれから名作映画が沢山生まれそうな予感がします。後から見たら映画製作の歴史的転換点になったら良いな〜と思わずにいられません。さて来週は映画「オッペンハイマー」でも見に行ってみようかな〜!と思います。
『哀れなるものたち』エマ・ストーンとヨルゴス・ランティモス監督が3度目のタッグを組む新作映画『憐れみの3章』のミステリアス過ぎるビジュアル公開。作品の詳細は明かされていないが役柄も全て異なる三部構成とのことで、既に"不穏"と"混沌"と"狂気"が漂う...2024年中に公開予定。 pic.twitter.com/gzGJnmLEKA
— 末廣末蔵 (@oHLeiqANE8fT9Ck) April 19, 2024
さらに今年、ヨルゴス・ランティモス監督の最新作「憐れみの3章」が公開予定です。エマ・ストーンも出演するみたいですよ。この2人は最強ペアですね。完全に調子に乗っています。。
それでは、また~。
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